50.狭骨盤

私は身長が132センチと低身長であるため、妊娠が分かって初めて病院に行ったときに、

医師からは自然分娩は難しいと言われました。
体が小さいというのは、赤ちゃんが入っていられるお腹も小さいと言うこと。
妊娠中期~後期にわたって、早産・流産防止のためにウテメリンなどの薬を飲んでいました。


36週に入り、術前の検査をしました。

37週には、手術の仕方などの説明を受ける予定でしたが、

当日の医師たちによるミーティングで急遽、自然分娩でいけるかもしれないので陣痛を待ちましょうと言われました。

ずっと帝王切開で産むと思っていた私にとっては自然分娩や陣痛の方が怖くなってしまいました。


37週6日目。am0:30頃陣痛がきました。

私の通っている病院は総合病院でしたので、初産婦の場合、陣痛の間隔が5分以内にならないと病院に来てはいけないとのこと。
主人と2人、家で「痛いよぉ~」と叫びつつ3時間近く粘っていました。
5分間隔になってきたので病院へ。

 

病院へ行くと、助産師さんが内診をしてくれました。

その時、すでに破水をしていたらしく陣痛の間隔も3~5分になっていました。

痛いと泣きながら、必死でした。
念のために、骨盤のレントゲンを撮ることに。

陣痛の痛みがすごくて何度も取り直し。30分くらいかかってしまいました。

レントゲンを見て、担当医から、胎児が予想より大きくなっていたために自然分娩は無理とのこと。緊急帝王切開に。

付き添っていた主人が手術の説明などを受けていました。

手術室がいっぱいで、20分くらい待たされました。
手術室までは、車椅子行きました。

台の上へ自分で昇り。仰向けになって、寝間着を取られました(→でもタオルをかけてくれてました。)


心電図などを取り付けられ、今度は横向きに。背中を丸め麻酔(下半身麻酔〈硬膜外麻酔+脊椎麻酔〉)を打たれました。

陣痛の痛みで、うまく丸くなれず先生に怒られました。
麻酔は、麻酔科の専門医が打ってくれました。
その後、仰向けにされ冷たい脱脂綿を使って何度も麻酔の効きのがチェックされました。
その間に、導尿・剃毛は先生によって行われました(剃毛は一部だけ)。


手術が開始され7~8分でお腹を押されるような感覚がしたあと子どもが誕生しました。
その時は、産声しか聞けませんでしたが、手術中に1度だけ横に持ってきてくれて手を握ることができました。

子どもがお腹から出たとたんに、後陣痛がきました。
寒くもないのに震えていました。

35分間で手術は終わりレントゲンを手術室で撮って病室へ。
病室へ戻る途中で、主人と実母に会い一緒にエレベーターに乗って病室へ。
でも、途中から私は過呼吸になってしまって意識がなくなって気が付くと看護師さんに手当を
受けていました。

傷は、溶けるタイプの糸で縫われていました。

今もテープが貼ってあるので傷口は見ていないのですが...。

手術を担当してくれた先生曰く「すごくキレイに縫ったから」とのこと。
術後、痛みで過呼吸になったりもする恐れがあるので3回ほど麻酔の痛み止めを入れてくれました。

 

その後は、座薬を1回。

術後の点滴は2日目で終わる予定でしたが、心臓に持病があるのでその後も抗生物質の点滴が続きました。
手術後1日目には、導尿がはずされ歩行。2日目からは安静度に制限はなかったのですが、
3日目あたりに痛みで過呼吸の発作を起こし退院まで看護師さんたちに心配されながら過ごしました。

 

赤ちゃんとは母子同室が術後1日目からスタートしました。
体調が悪いときは、様子をみながら看護師さんが預かってくれました。
母乳育児を勧めている病院だったので、授乳の際は、だいたい助産師さんがついて指導をしてくれました。


退院は術後6日目。
私のような低身長だと、赤ちゃんもそれなりにしか大きくならず2432g。36週の健診では2100gと言われていました。

でも、退院後もケアがある病院で、母乳外来に通いながら授乳

(母乳とミルクの混合の指導)と赤ちゃんの体重管理・様々な相談にも乗ってくれます。
現在は主人と2人、慣れない育児に奮闘中です。

緊急帝王切開と陣痛とで痛みもたくさん味わったけど、でも、生まれてきてくれた小さな命はとっても可愛いです。

 


 

2004.9.18 狭骨盤の為2度目の帝王切開にて長男を出産しました。
私の通っている病院では、当日入院の為、前日は自宅にて夜9時以降絶食、0時以降絶飲食で過ごして当日の入院を迎えました。
午前9時半までに入院し、そのまま処置が始まりました。

 

まず心電図をとり、採血、点滴、剃毛、抗生剤テストの皮下注射、浣腸を分娩台の上であっという間に終え、

その後陣痛室のベットに移ってからモニターをとりました。
処置は1時間程で終わり、その後は入院するお部屋に戻って オペ開始まで点滴4本を受けて待っていました。
12時半にオペ室に入り、午後1時オペ開始ですという連絡を受けて、お部屋で2時間ほど過ごしていました。

パパが付き添ったので、話し相手がいてよかったです。

 

緊張しながらもいよいよ赤ちゃんに会えるという思いも強くて複雑な気持ちでした。
待っている2時間はじりじりと過ぎていき、ナースコールで名前を呼ばれ、
『ではオペ室に入りますのでナースステーションの方まで来て下さいね』と言われて
パパと一緒にお部屋を出ました。何となくパパも緊張していた様子でした(^^)。

ナースステーションまで来ると看護師さんが待っていてくれたので、一緒にオペ室に向かいました。

そこでパパとはお別れ。『いってくるね』とだけ告げてパパが頷き、あっけなくオペ室へと入って行きました。

(もっと感動的にオペ室に向かうシチュエーションを想像していた^^)
いよいよだ!と意気込みながらも緊張が消える事はなく、看護師さんに『はぁ~緊張するっ!』と何度も言っていました。

その度に看護師さん達が『うん、緊張するね、でも大丈夫だから』と細かく対応してくれました。

裸になりオペ台の上に横たわると、それまで着ていたピンクの入院着と緑色のシーツをかぶせてもらい、導尿を済ませ、

自動血圧計をつけて先生が来るのを待ちました。

その間に持参したエンヤのCDをかけてもらい、なるべくリラックスできるように努めました。(が、やはり緊張してました^^)。

そしていよいよ先生登場!慣れた感じで『はい、お名前と身長と体重教えてー。』と聞かれ、それからすぐに麻酔開始となりました。

オペ台の上に座った状態で看護師さんに寄りかかり、背中を丸めて消毒と麻酔を受けます。

私は終始看護師さんに『怖いー。』と小声で訴えていましたが、私を抱えてくれている看護師さんは『少しチクッとするけど大丈夫よ。』と

笑顔で支えてくれました。

先生が『上手だよー、(丸くなってるのが)じゃあ行くよー。』と言いながら腰椎麻酔の注射をしました。

皮下麻酔なしでの麻酔に、ずっと心配していましたが、少しチクッとしただけで、あとはギギ・・・と骨の間を通る感じがありましたが、痛いという記憶は残っていません(^^)。

 

すぐに両足がじわっと温かくなってきて、横になりました。
するとすぐにオペ台が電動で動き、頭の方を下げられたまま、顔の前にシーツをセットされて執刀開始となりました。

が!消毒がとても冷たく感じて、しかも足も余裕で動いていたので、思わず『もう始めるんですか?まだ冷たいし足も動きますぅ~!(汗』と伝えると・・・。そこで私のオペ前の記憶は途切れていました(^^;

あとから聞いてみたところ、私が散々『オペの時痛いのはもう嫌です!』と前回の経験から訴えていたので、それを考慮して静脈麻酔をかけてくれたとの事です。
産声が聞けなかったのが残念でしたが、2度目という事で癒着の心配もあり、時間がかかってもいいようにと配慮してくれたらしいです。
産声は看護師さんが録音してくれていたので、今でも聞いて感動しています(^^)。

それから私の意識が戻ったのはオペ後まもなくで、『終わりましたよー、元気な男の子ですよ。』と看護師さんが教えてくれました。

回復室に行くとパパが来てくれて、でも私は朦朧としていたのでよく覚えていないのですが、あとから聞いてみると『誰?誰?』とパパに向かって連呼していたそうです(^^;。

意識がしっかり戻った後も痛みはなく、回復室で初めて赤ちゃんと対面しました。

 

抱くことはできませんでしたが、5分くらい眺めていました。
とても小さくてコンパクトに包まれたベビーがすやすやと眠っていました。検診の時に4Dで見た写真と同じ顔をしていて

すぐに自分の赤ちゃんだという実感も持てました。

その後6時間経っても私の方はとくに痛みらしい痛みは感じず、足のしびれのような感覚が戻ってからすぐに、

ベットの上で足を動かしてみたり体をよじってみたりして早期回復に努めました。勿論無理のない程度に、です。
その後2日目に2回痛み止めのポルタレンというお薬を服用しただけでした。
それも我慢できるくらいの痛みでしたが眠れなかったのでいただきました。

6日目に半抜糸(ホチキスのバッカン)、その3日後退院の日に全部取りました。
ホチキスを取るのは怖かったけど、大した痛みもなく全然平気で安心しました(^^)。
痛みも少なく、翌日歩行も体をまっすぐにして何とか歩けたくらいでした。
導尿を外したのは3日目でしたが、最初のトイレも痛みは耐えられるくらいでした。
肥立ちもよく、前回とは比べ物にならないくらい安心して無事に出産を終える事ができました。

病院によって帝王切開と一口に言えども、対応やオペに対する説明、こちらの訴えに対しての対処など、全く違ってくる事を実感したお産でもありました。
できるだけお母さんの負担も軽く、その後の育児にも支障のないように回復も早い方がいいなと思いました。

元気に生まれてきてくれた赤ちゃんに感謝の気持ちを持って育児ができる体力的な余裕を与えてくれた病院の先生、スタッフの方々には感謝しています。

退院後も元気にたくさんの笑顔を運んできてくれる赤ちゃんと、毎日楽しく過ごしています。
このHPでも色んな面で支えていただき、とても心強かったです。ありがとうございます(^^)!