25.子宮の奇形

 

私の場合、子宮奇形(双角双頸子宮)ということもあり、はじめから帝王切開で産む事がほぼ80%だろうといわれていました。
子宮がふたつにわかれているので、子宮の大きさは人の半分。
子どもを産めるのも50%ぐらいの確率だということもはじめに宣告されていて、不安だらけの妊娠生活でした。

案の定、切迫流産、切迫早産とトラブル続きで入退院の繰り返し。
それでも子宮の口をくくる手術などして、37週まで無事におなかのこどもはおなかの中で頑張ってくれていました。

37週を越えた頃から私自身、高熱が続き体力もおちてきていたこともあり、胎児が2500グラム越えるのを待ってすぐに帝王切開で出産が決まりました。
しかも決まったのは手術前日、心の準備のほとんどないままの出産でした。

手術当日は気持ちはどきどきでしたが、先生や看護婦さんたちの言葉でずいぶん落ち着くことができました。

手術は下半身だけの麻酔。

腕にまずは精神安定のための注射をうち、手術室に移動してから腰椎から麻酔をうちました。
ある程度意識のある中での手術で、おなかから子どもがでてきて、泣いた瞬間もはっきりおぼえています。
はじめてわが子に会えた瞬間。

普通分娩であれ帝王切開であれそれはかわらないと思います。

切開口は15センチほど横にあり、ホッチキスのようなもので、ぱちんぱちんと10箇所ほどとめてあり、抜糸の痛みもまったくありませんでした。
術後4日目から、わが子の世話もしました。

多少の傷の痛みなどはありましたが、でもわが子の顔を見ればへっちゃらでした(笑)
術後10日で退院。傷も半年もすればほとんどめだちませんでした。

はじめのうちは普通分娩でないことにちょっと心の葛藤があったりもしましたし、まわりからも何かと「楽でいいわね」などと言われてつらい時期もありましたが、それでも出産は出産です。

何よりも元気にわが子が生まれてきてくれたことが大切なことだと思っています。